皆さんよく運動神経は遺伝すると聞いたことがあるのではないでしょうか。
このページではその説につきまして否定をしています。しかし勘違いして欲しくない点は運動能力は遺伝するということ。運動神経と運動能力の違いについてはこちらをご覧下さい。
それでは少し長くなりますが運動神経の遺伝説について以下に記述致します。
運動神経は遺伝ではなくゴールデンエイジと呼ばれる神経系の発達が著しい3歳~14歳頃にかけての運動への取り組み方に大きく左右されます。
中でも最も大切な年齢は3歳~7歳頃の幼児期の取り組み方になります。お子様がスポーツや習い事を始めるのは小学生にあがってからや理解力がつき自分でやりたいものを見つけ出す小学校3、4年生くらいからが多いのではないでしょうか。
幼児期という早い段階からの取り組みが大切な為気づいた時には既に遅かったというご家庭が多いのが現状です。
子供の運動神経を良くしたいとお考えであれば是非早い時期から運動に取り組ませてあげて下さい。
※幼時期の運動は一つのスポーツを行うより、多くのスポーツや遊び(鬼ごっこ等)を楽しみながら行うのが効果的です。
運動神経は遺伝だと認識されているのはメディアの報道での伝え方に問題があると考えています。
良く取り上げられる例はトップアスリートのご両親も優れたスポーツ選手だと紹介されます。それが一番わかりやすい例えではありますが非常に安易な考え方であると思います。
なぜならトップアスリートの皆さんはゴールデンエイジの時期にその競技に関するトレーニングを必ず行っていたはずだからです。それも両親の優れた経験から考えられた特殊なトレーニングを行っている可能性が非常に高く、指導の質も素晴らしいものでしょう。
そういった環境からトップアスリートの親をもつ子供は運動神経が良くなる可能性が高いのだと思います。
そのためトップアスリートの運動神経は子供に遺伝するのではなく、
両親の知識と経験による素晴らしい育て方によって培われた能力と考えるべきであると思います。
「遺伝」という一言で片づけてしまうのは大変失礼なことにあたるのではないでしょうか。
また最近では運動神経の一部が医学的に遺伝であることが証明されたというようなことも耳にします。しかし両親や子供に関わる方にとって一番重要なことは運動神経が遺伝であるということよりも「子供の運動神経は良くなるのか、完全に遺伝ではないのか」という点だと思います。
それに関しては運動神経は必ず良くすることができますのでご安心下さい。運動神経を良くするトレーニングがあるのです。そのトレーニングは「コーディネーショントレーニング」と呼ばれています。ご興味のある方はこのページをご覧下さい。
先にもお伝えしたようにゴールデンエイジの時期の取り組み方によって運動神経の良し悪しは決まります。
自分の子供が運動が苦手で喜ぶ親はいないと思います。もし運動神経が遺伝だとしても「遺伝だから」と諦めてしまうことはせず、もし少しでも可能性を信じたいのならば一生に一度しか訪れないゴールデンエイジの時期は子供に精一杯のことをしてあげましょう。
その結果がダメだとしても両親の思いは伝わるはずです。またスポーツを通じて人間として大きく成長してくれることでしょう。それがスポーツの良さでもあります。結果ではなく過程が大事なのです。
「運動神経は完全に遺伝では決まらない」
それがこの説の正しい答えであると私は考えています。子供の運動神経を良くしたいとお考えの保護者、先生方はまずはゴールデンエイジをしっかり理解しましょう。
もしも小~中学生の間にかけて何もスポーツをしてこなかった子がトップアスリートまで駆け上がれるのであれば運動神経は遺伝であると言えるでしょう。
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